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2021年12月掲載
My Style with Audi
津軽三味線奏者 | Audi Q5 Sportback
津軽三味線と響き合う伝統と革新の邂逅。
一流の津軽三味線の奏者でありながら、自身で三味線の皮張りを行う職人の側面をも併せもつ多田あつし氏。津軽三味線を愛し、伝統を重んじ確かな技術を継承しながら、どこまでも音色にこだわり追究する徹底したモノづくりを行う彼に、
Audiはどのように映るのか。多田あつし氏にAudi Q5 Sportbackの魅力について聞いた。
多田あつし
幼少より民謡に親しみ、津軽の伝統をしっかりと受け継いだ力強い演奏には定評がある。ダイナミックな叩き撥と、美しい音澄みを両立させる技の切れが持ち味。地元津軽を拠点に、北海道から沖縄まで精力的にライブ活動を続ける。今後の活躍が期待される、津軽三味線の若手第一人者。音色にこだわるあまり自ら皮張りを手がけるなど、異色の経歴を持つ。平成30年4月津軽三味線ライブハウス杏の経営をスタート。演奏活動のほか、三味線店、三味線教室を運営している。
Photo:(左)多田智貴<長男>、(真ん中)多田あつし、(右)多田実有<長女>
時に力強く、時に繊細に。音色を研ぎ澄ます。
多田:「津軽三味線は、三味線の中でも棹(さお)が太く、全体的に大きいのが特徴です。太鼓の部分が大きくて、音も力強く迫力のある演奏が可能なんです。バチを強く叩くようにして弾くので打楽器っぽいと言われたりもします。
一方で繊細な部分もあって三味線は、演奏をしている中で、弦を弾くうちに音がどんどんとずれていくんですね。だから、演奏しながら調弦をして音を合わせていかなければいけないんです。そういった相反する要素を併せ持っているっていうところは魅力なのかなと。」
逞しくスポーティな感じなのに、美しい。そこに惹かれる。
多田:「Audi Q5 Sportbackを今回、見させてもらって感じたのは、カッコよさと繊細な美しさの両方の魅力が内包されているなという風に思ったんですよ。Audiのクルマってもともとスポーティだなという印象を持っていたのですが、今回こうして実際に乗らせてもらって、ちゃんと見てみると、Audi Q5 Sportbackには特に、そのAudiらしくてスポーティな印象とSUVらしい逞しさと、それでいて曲線美といいますか美しさというのが混ざり合ってるなと感じました。パッとした見た目以上によく見れば見る程つくりこみを感じられるので、そういったところはとても惹かれますね。」
熟練の技と感覚がいい音を紡ぎ出す。
多田:「津軽三味線の皮は、犬の皮が使用されています。この皮を餅米をねったものを糊替わりにして胴に貼り付けて、皮が破けるギリギリのところまで、引っ張り貼り付ける。それが良い音のする津軽三味線の秘けつ。この引っ張りが少しでも甘いと、音が悪くなってしまうので、ギリギリのほぼ限界まで引っ張る、そうすることで良い音というのが出るようになるんです。皮はとても破けやすく、この作業は見た目以上に難しい。昔はもう何十枚と破けてしまったこともあります。
私も元々は三味線奏者としての活動のみで、皮張りは職人に依頼していたのですが、大会等にでるようになって演奏する場が多くなると、すぐに皮の張り替えが必要になってしまった。職人に依頼してる時間がなかったんですよね。だからといって音に妥協はできない。それなら自分で皮張りもできるようになればいい、そんな風に思って自然と自分が作る側にもまわるようになったんです。何十年も試行錯誤を繰り返してようやく良い音がでる、破けないギリギリのところを感覚でわかるようになりました。」
人の心を動かすものだから
感覚を頼りに最高を突き詰めていく。
多田:「津軽三味線ってもともと即興演奏が基本なんで楽譜がないんです。耳で聞いて、一音一音ずつ、そのまま真似して覚えていくんですね。正解は自分の耳が頼りという世界。自分も昔はカセットをダビングしては、それを何度も何度も繰り返して聞きながら弾いて、そうやってモノにしていったんです。」
多田:「Audi Q5 Sportbackに今回乗らせてもらって感じたのは、すごく走りが気持ちいいなっていうのが第一印象でした。Audiってスポーツカーっていうイメージがあったので、そういう走りなんだろうなって勝手に思っている部分もあったんですが、思った以上に乗りやすくて、安定しているというか。もちろん加速して欲しい時とかは、力強さを感じてスムーズなんですけど、運転はしやすくて走行してる時の安定感っていうのを感じました。クルマの乗り心地っていうのもある意味では、そういった感覚的なものをすごくデザインされているんだなと思うんです。何度も何度も試して、気持ちのいいところを探る。そういった感覚的なところは近しいところがあるのかなと思ったりする部分もあります。」
音を存分に愉しめる空間づくりにこだわりを感じる。
多田:「職業柄、どうしても音はけっこう気になってしまう方で。普段スピーカーなどから音楽が流れていると、なんかこう気持ち悪さと言いますか、良い音じゃないなと感じたりすることが結構あるんです。職業病みたいなものかもしれませんが。それが、Audi
Q5 Sportbackではなかったのは驚きでしたね。Bang &
Olfusenのスピーカーと教えていただいたのですが、すごくいい音響ですね。これならドライブしながら音楽も充分に楽しめるなと思います。
Audiはドアの開閉音とかも、響きがよくてズシっとした重厚感を感じられたりとか、ひとつひとつの細部まで音にこだわっているなというのはすごい感じました。」
変わらず受け継いでいくことと新しく変えていくこと。
多田:「津軽三味線の世界もそうですが、こういった伝統芸能の世界は、どうしても旧き慣習みたいなものが根強く残っています。それは伝統として残していくべきいい部分もありますし、一方でそこにとらわれ過ぎることで、若い人の成長を阻むものにもなりうる。受け継ぐものと、新しく柔軟にとりいれること、そういうことを上手くやっていくことが大事で。たとえば、この胴掛けの部分は好きなものをつけてよくて自由なんですけど、クルマの塗装で色をつけたもの使用しているんです。もちろん津軽塗りなんかもいいですが、こういった新しいものも融合できる面白さみたいのも悪くないと思うんですよね。Audiのクルマも、シンプルでずっと変わらない普遍的な部分と新しいテクノロジーの融合してるところはすごく好感をもてます。」
多田あつし with Audi
多田あつしが切り取る
Audi Q5 Sportbackの魅力
多田:「私はいま、津軽三味線ライブハウス"杏"という店をやらせていただいてるのですが、そこでは、私の息子と娘と、親子での演奏を行っていたりします。息子や娘、また若い津軽三味線奏者に人前で演奏する機会をつくり、そしてお客様から褒めていただいたり、そういう形もまたとても大事なことだと思っています。その一方で、昔から受け継がれている歴史と伝統という津軽三味線のもつ文化はしっかりと継承して、私自身もまたさらに高みを目指していきたいとも思っています。
Audi
Q5
Sportbackは、AudiのDNAも受け継ぎつつ、今っぽさが美しく融合したすごくバランスのとれたクルマですよね。見た目も、居住性も、使い勝手も、走りも妥協なく、そして一つひとつの音といった細部のこだわりもある。世代を問わず、誰が乗っても楽しめる1台なんじゃないかなと思います。」
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