2025年12月掲載

Audi Q5/ Audi Q5 Sportback と巡る
鯖街道

旅の起点は、若狭から――。江戸時代、日本海に面した若狭小浜の城下から京の都へとさまざまな食材や物資を運んだ“鯖街道”。今回は複数ある街道群のうち2つのルートをQ5とQ5 Sportbackのそれぞれが出発し、京都で合流するストーリーです。

プレミアムミッドサイズSUVのQ5は鯖街道のなかでもメインルートとなる「若狭街道」を辿ります。福井・小浜を出発し、若狭湾が眼下に広がる林道を軽やかに、かつダイナミックに抜けたら、伝統的な街の面影が残る熊川宿へ。かつての賑わいに思いを馳せながらひと息ついた後は、京都・大原地区を目指します。
そしてクーペスタイルのスポーティなSUV・Q5 Sportbackは、「西の鯖街道」と呼ばれる周山街道をパワフルに。山間部を貫く関西屈指のワインディングロードは、大陸からの文化を都へ、また京の文化を若狭へ伝えた交流の道でもあります。
1500年続く往来とそれを囲む原風景に抱かれながら、今も息づく人々の営みをなぞる旅をお楽しみください。

使用モデル
Audi Q5 / Audi Q5 Sportback

心揺さぶるダイナミックな佇まいに、あらゆるシーンに適応する実用性、デジタルテクノロジーが一体化したインテリアを備えるAudi Q5。Audi伝統のエンジン縦置きレイアウトが可能とするロングノーズ、傾斜を強めたルーフがシャープなシルエットを生み出し、引き締まった高いショルダーラインが存在感を強調します。SportbackではSUVらしい逞しく筋肉質なダイナミズムと美しいクーペシルエットによるエレガンスが調和したスタイリング。スタイリッシュなフォルムでありながらも、あらゆるライフスタイルにフィットし多用途に対応できる実用性や広々とした空間がもたらす快適性を両立。走り出せば、優れた加速、俊敏なハンドリング、路面をしっかりと捉える安定感に満ちたダイナミックなパフォーマンスを発揮。プレミアムミッドサイズSUVにふさわしいオールラウンダーな魅力はそのままに、その姿で、その走りで、自信に溢れるスポーティネスを体現しています。

ルート1.若狭街道(Audi Q5)

若狭街道は、小浜から熊川宿を経由し、朽木村(滋賀県)を通って難所・花折峠を越え、 三千院で有名な大原を抜けて出町柳へ続く80kmほどのルートです。鯖街道において最大の輸送量を誇った街道沿いには宿場町や城下町として賑わった地が点在し、歴史と文化を伝え続けています。

若狭街道 Spot1
広域基幹林道若狭幹線

小浜市の阿納尻(あのじり)から若狭町の塩坂越(しゃくし)までを繋ぐ全長22kmの林道は、その絶景が多くのドライバーの心を虜にする場所として知られます。若狭湾をなぞるように舗装路と未舗装路が交互に顔を出すタフなオフロードも、Audiが誇る4WDシステム・quattroを備えるQ5なら力強く走破。
走行状況に合わせたトルクの最適な自動配分、そして進化したプログレッシブステアリングと高い安定性を叶えるサスペンションとの連携により、どんな状況でも爽快なドライビング体験を実現します。

若狭街道 Spot2
若狭熊川宿 伝統的建造物群保存地区

山海の幸に恵まれ、朝廷にさまざまな食料を献上する「御食国(みけつくに)」の一つである若狭。そんな若狭と京都との間で、江戸時代に交易の拠点として発展した宿場町が熊川宿です。
全長約1.1km、端から端まで歩けば15分ほど。奉行所跡や番所、商家、土蔵など、多様な形式の建造物が立ち並び、変化のある景観を形成しています。また街道沿いに流れる「前川」は約400年もの間、住民の生活に欠かせない水を供給するとともに、この地を行き交う人たちに癒しのひとときを与えます。
そんな熊川宿の街並みは1996年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定、2015年には日本遺産第1号に認定された歴史的スポットですが――見据えるのは、街を“持続させる”こと。近年は、自然と伝統ある景観を活かしたアウトドア施設 が誕生したり、古民家や蔵をリノベーションした宿 やカフェ 、ショップがオープンしたり。憩いの場となる新たな息吹が次々に誕生しています。

若狭街道 Spot3
道の駅 若狭熊川宿 鯖街道ミュージアム/朽木屋 (浜焼き鯖・鯖へしこ)

道の駅 若狭熊川宿 鯖街道ミュージアム  ※写真の建物は熊川宿の休憩場です

熊川宿の街道東側に位置し、周囲に溶け込むような白壁の土蔵造りの建物が「道の駅 若狭熊川宿」。敷地内にある資料展示館「鯖街道ミュージアム」では、京都精華大学マンガ学部と連携し、鯖街道の歴史や資料を親しみあるマンガで解説しています。
道の駅でのひと息はかつて鯖街道を歩いた人のひと息にも通じ、トイレや土産物ショップ、食事処などを備え、年間40万人もの観光客が訪れます。特産品がずらりと並ぶ店内は圧巻で、鯖関連の商品はもちろん、日本三大葛で、まろやかな口当たりと上品な味わいの熊川葛を使ったスイーツも人気とのこと。ちなみにお土産の人気ナンバー1は名物のオリジナル鯖寿司で、肉厚な鯖とさわやかな酢飯はドライブ中の軽食にもぴったりです。

朽木屋 (浜焼き鯖・鯖へしこ)

朝廷へ海産物を提供するなかでも、喜ばれたのが若狭の鯖で、「鯖街道」という名称の由来でもあります。その経由地・朽木に佇む「元祖朽木屋」は創業260年余の鯖専門店です。店の扉を開けると、目に飛び込むのは一尾丸ごと竹串に刺さった焼き鯖の列。伝統の技法を受け継ぎ、店内で丁寧に時間をかけて焼かれた鯖は、香ばしい香りとふっくらとした口当たり、そして驚くほどジューシーな味わいが絶妙なハーモニーを奏でます。一見思わず声を上げてしまうほどの圧倒的なボリュームですが、いざ食べてみると凝縮された旨味が広がり、あっという間に完食してしまうこと請け合いです。地元の住民はもちろん観光客にも人気で、多い日には1日100尾以上焼くのだとか。土日祝日は2階のお食事処で、焼き立ての鯖と福井県産コシヒカリをセットにした定食もいただけます。

若狭街道 Spot4
丸八百貨店

「なんとかして、お店を守っていかないとね」朽木に移り住んで10年になる店主・藤原穂波さん はそう話します。国の登録有形文化財にも指定されている丸八百貨店は、1933(昭和8)年に建てられたアンティークな木造洋館。開店当初は呉服や雑貨、新聞、下駄などを販売し、賑わいが絶えなかったそうです。同時に宿場町でありながら、城下町としても栄えた面影を残す朽木のシンボルとして、街を見守り続けてきました。
現在は、1Fは地域の特産品の販売やランチやスイーツでおもてなしする喫茶スペース、2Fは近隣住民が集まる憩いの場として開放しています。ちなみに屋根には五穀豊穣の神様として知られる大黒天様が。ぜひ見つけてみてくださいね。

若狭街道 Spot5
大原地区

土井志ば漬本舗

時代を捉える先進技術を多彩に組み合わせ、安全性と快適性に包まれるQ5の実力は長距離ドライブでこそ発揮され、山合いをぬうように走る旅も疲れ知らず。熊川、朽木を経由した後、花折トンネルができる前は“鯖街道一の難所”で有名だった標高591mの花折峠を越えたら、癒しの里・大原地区が開けます。
鮮やかな紫色のしば漬けに使われる赤紫蘇は、大原の特産品。初夏から夏にかけては一面の紫蘇畑が真っ赤に染まります。その地で1901(明治34)年に創業した土井志ば漬本舗は、大原の自然と知恵を守り、後世に伝えることを使命にする百年企業です。
“志ば漬”とは「志を漬ける」。堅実こそ最良なりという創業者のメッセージを大切に、伝統を時代に相応しい形で届けるための技術開発に取り組んできた その姿は、継承と進化を続けるAudiの姿勢にも通じます。

みつる工芸

大原の山里にあるみつる工芸は、柿渋や草木染めなど、天然素材と手染めにこだわる染色工房。繊細な染料を守るため、水道水は一切使わず、すべて新鮮な大原の山水を用いて仕上げられます。工房内のショップには、伝統的な柄と現代的な感性を融合させたのれんや日傘、Tシャツなどがずらり。職人たちが一つひとつに心を込める製品は唯一無二の魂が宿り、あたたかみのある素朴な風合いが特徴です。日常使いにも、ギフトにも。

三千院

山間の盆地で寒暖の差が大きい大原の名所・三千院は、春は桜、初夏は紫陽花、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々に表情を変える自然が格別で、一年を通して人気のある観光スポットです。風格のある石垣に囲まれた玄関口「御殿門」をくぐれば、池泉鑑賞式の「聚碧園(しゅうへきえん)」と、池泉回遊式の「有清園(ゆうせいえん)」という2つの名庭が迎えてくれます。
「聚碧園」は茶人・金森宗和が修築したと伝えられ、苔むした緑と清流の調和は凛とした美しさが静寂を運びます。また「有清園」は、スギやヒノキの木立のなかに文字通り緑のじゅうたんのような苔庭が広がります。石彫刻家・杉村孝氏による何体ものわらべ地蔵は苔にまみれ、まるで隠れん坊をするかのような愛くるしさ。

Audi Q5

ダイナミックな佇まいに、あらゆるシーンに適応する実用性、デジタルテクノロジーが一体化したインテリアを備えるAudi Q5。Audi伝統のエンジン縦置きレイアウトがもたらすロングノーズ、傾斜を強めたルーフがシャープなシルエットを生み出し、引き締まった高いショルダーラインが存在感を強調します。居住空間の広さとラゲッジスペースのゆとりを備えながら、MHEV plus*を搭載したパワートレインは優れた効率で力強くタフな走りを実現し、難所越えも思うがまま。高次元でバランスのとれたオールラウンドな魅力を放ちます。

* 特定の条件下での完全な電気走行、電動ブースト、効率と快適性の大幅な向上を実現する48Vマイルドハイブリッドシステム

ルート2.周山街道(Audi Q5 Sportback)

国道162号線の一部にあたる周山街道は、若狭地域からかやぶきの里・美山を通り、京都御所へと続く約70kmの道。標高800mの丹波高地を挟み、ほぼ全線が山間部を通ります。日本の原風景が残る里山や、美しく均整のとれた杉林など、伝統と大自然を感じられるルートです。

周山街道 Spot1
エンゼルライン

SUVの安定感溢れる力強さと洗練されたクーペの優美なシルエットを兼ね備え、俊敏な走りと同時に優れた居住性も確保するQ5 Sportbackで向かうのは、小浜市北東部、内外海(うちとみ)半島を走る山岳道路・エンゼルライン。久須夜ヶ岳(くすやがたけ)の頂まで続く9.7kmの絶景ドライブロードです。山頂にある展望台からは、晴れた日には越前岬から丹後半島まで、若狭湾のパノラマを一望できます。

周山街道 Spot2
御食国若狭おばま食文化館

3階建ての御食国若狭おばま食文化館は、海・山・里という豊かな地形と水に恵まれ、食材の宝庫である若狭小浜の風土と食に関する情報を幅広く発信しています。1階は食の歴史・文化や伝承料理などを展示する「ミュージアム」やキッチンスタジオ、2階は若狭塗箸や若狭和紙などの伝統工芸体験ができる「若狭工房」、そして3階は医食同源の観点から癒しを提供する「濱の湯」。若狭小浜の誇る魅力を通して、日本の魅力を再発見できます。

周山街道 Spot3
美山かやぶきの里

小浜市と京都市を結ぶ周山街道のほぼ中間地点に位置する南丹市美山町は、日本の原風景と数多くのかやぶき民家が残り、見渡す限りが国の重要伝統的建造物群保存地区。由良川沿いの集落には今も100名ほどの人たちが暮らし、穏やかな生活を続けています。
街道らしく旅の往来の人々を受け入れる文化が根付く里には、古民家を再生した宿が点在し、海外からの旅人にも人気だとか。春のしだれ桜、夏は田植えの緑、そして秋には秋桜や彼岸花とともにそば畑の真っ白な花が風に揺れ、冬はライトアップされた幻想的な雪景色が圧巻です。

周山街道 Spot4
京都北山杉の里エリア

川端康成の小説『古都』の舞台にもなった北山杉の里は、どこまでも真っ直ぐ伸びる杉の木々が一帯を覆います。驚くのは、その“細さ”。もともと平地が少なく、林業を生業とするしかない北山エリアの山地は急斜面で土地が痩せており、太い丸太を生産するのが困難なうえ、人力で運ぶことを考えても細さは大事な条件でした。そして付加価値はその美しさです。上下で太さが変わらず、節がなく真円、さらに硬く、表面は白く品のある光沢という類を見ない特徴で茶室や数寄屋建築に重宝され、現代まで600年の歴史を刻みます。

Audi Q5 Sportback

Audi Q5 Sportbackは立体的で彫りの深い、エッジを減らした連続的な面構成や筋肉質に張り出したホイールアーチが力強い抑揚を生み出し、鋭く傾斜させたリヤウィンドウ、デジタルテクノロジーを纏ったワイドなリヤライトがスタイリッシュな佇まいを形成しています。優れた燃費効率でどんな路面でもパワフルな走りを実現しながら、回生ブレーキによってエネルギーを回収。タイムリーに再び推進力として効率的に使用するMHEV plus*も搭載することで、安定性と機能性も両立。険しい山道こそ威力を発揮します。

* 特定の条件下での完全な電気走行、電動ブースト、効率と快適性の大幅な向上を実現する48Vマイルドハイブリッドシステム。

Audi Q5 / Audi Q5 Sportback

若狭湾から日本海の魚介類を運ぶ鯖街道の終点は、京の台所・錦市場です。足が早い鯖は傷むのを防ぐため、早朝水揚げするとひと塩まぶし、運搬人が一日かけて京に着く頃にはほどよい塩加減になったといわれます。鯖以外にもカレイやタラなど、錦市場で豊富に並ぶ若狭産の魚介類は、庶民の食卓を賑わせました。
「京は遠ても十八里(約72km)」――とは、若狭の地に伝えられる言葉です。たったの十八里だと自らを鼓舞し、食材を運んだ運搬人の足跡を感じながら、歴史と伝統が息づく原風景に浸かりに出かけてみませんか。