幾多の美しい情景が心を満たした夏。一生の思い出を振り返る。
Audi Grand Tour 2026 in Europe Report
Vol.2
世界的なモータースポーツの祭典「Goodwood Festival of Speed 2026」の観戦と、「Audi RS 5 Avant」をはじめとするAudiが誇るハイパフォーマンスモデルを乗り継ぎながら、北イタリア・ドロミテ地方を巡るツーリングを組み合わせた、弊社オリジナルのヨーロッパツアーレポートをお届けします。
今回のレポートではDAY4-DAY7の様子をご覧ください。
2026年7月13日(月)DAY4
ミュンヘンからNew Audi RS 5 Avantで北イタリアへ
ツアー4日目から、いよいよAudi Tour Experienceが始まりました。今回のツアーでは、ミュンヘンを出発し、オーストリアを経由して世界遺産に登録されている北イタリア・ドロミテまでを往復します。Audi RS 5 Avant、Audi RS e-tron GT Performance、Audi R8 Spyderの3モデルを日替わりで乗り継ぎながら、4日間にわたるドライビングツアーをお愉しみいただきました。
まずは空港内の「Audi Conference Center」でスタート前のブリーフィングに参加し、いよいよ旅の幕開けです。
「Audi Conference Center」内に展示されていた新しいQ4 e-tron。



1枚目:部屋に入ると、テーブルの上には真新しいツアーアイテムが用意されていました。車のキーを付けるネックストラップや、さまざまなAudi車のUSBポートに対応した充電ケーブル、ボールペン、そしてツアー名が刻まれたAudiキャップ。
2枚目:左は通訳兼ツアー全体のコーディネートを担当する久保田氏。中央は全体の進行管理と先導を務めるアレックス。そして右は、大型バンでスーツケースやスペアタイヤを運搬するナディアです。ツアーには同行しませんが、常に先回りして荷物を運び、参加者を支えてくれる縁の下の力持ちでした。
3枚目:Audiやドライビングに関する専門用語は、弊社マーケティング担当の海老原が通訳を担当。アレックスからの注意事項やドライビングに関する説明を、お客様にも分かりやすく噛み砕いてお伝えしました。
すべての準備が整うと、アレックスの「Let's move to the cars.」の一声で、施設のすぐ近くに待機する車両へ移動。荷物を積み込み、シートポジションを合わせると、海外での左ハンドルというハードルを感じさせないほどスムーズな動きで、いよいよ出発です。
準備は万端。新型Audi RS 5 Avantとともに、未知の世界へ走り出しました。
空港を出るとすぐに、ドイツが誇る高速道路「アウトバーン」を南下。ミュンヘン市街を迂回しながら、快適でスピード感あふれるドライブがスタートしました。
アウトバーンの超高速域でも、RS 5 Avantは圧倒的なスタビリティを発揮。これまでのRSモデルとは一線を画す静粛性にも驚かされました。ハイブリッドシステムによる滑らかで力強い加速は、まるで電気自動車を思わせるようなフィーリングで、高速クルージングでも余裕ある走りを体感することができました。
南下するにつれて、前方にはバイエルン・アルプスの荒々しい山並みが大きく迫ってきます。その圧倒的なスケールに息を呑みながらアクセルを踏み込むと、カーブを曲がるたびに、これまで見たことのない美しいアルプスの麓の景色が広がります。
「あぁ、本当に来てよかった。」
そんな思いが自然と込み上げるほどの感動を味わいながら、旅はまだ始まったばかり。それでも高鳴る気持ちを抑えつつステアリングを握り、最初の目的地である、美しいアルプスの自然に囲まれたレストランを目指しました。


1枚目:アウトバーンでの超高速クルージングを終えると、突如として可愛らしい街並みが現れ、チロル地方伝統の木造民家が立ち並びます。私たちが目指した「ALPENHOF MURNAU(アルペンホフ・ムルナウ)」は、そんな美しい街に佇む5つ星の高級リゾートホテルです。周囲は3,000m級のチロル・アルプスの名峰に囲まれ、見上げるようなダイナミックな岩壁と鮮やかな緑のコントラストが広がる、息を呑むようなロケーションでした。
2枚目:料理を担当したのは、シェフのClaus Gromotka氏。「世界を知る感性」と「バイエルンへの郷土愛」を融合させた料理が特徴です。地元の希少な在来種であるムルナウ・ヴェルデンフェルス牛やコッヘル湖産のイワナなど、地元の生産者による食材を中心に使用し、地産地消にこだわった一皿を提供してくださいました。



1枚目:一皿目は、ドイツやオーストリアで親しまれている「Carrot Ginger Soup」。ベースになっているのは、にんじんを主役にしたフランス発祥の家庭料理「ポタージュ・クレシー(Potage Crécy)」です。生姜を加えることで、アルプス地方らしいやさしい温かみのある味わいに仕上げられており、国境を越えて食文化が溶け合うユーロ圏ならではの一皿でした。
2枚目:メインディッシュは「Loin of Veal | Potato Gratin | Seasonal Vegetables」。仔牛ロース肉のグリルに、フランス・ドフィネ地方の郷土料理「グラタン・ドフィノワ」と季節の野菜を添えた一皿です。彩りを添えるのは、えんどう豆のマイクロハーブ。小さな新芽ながら栄養価が高く、健康志向のレストランらしいこだわりを感じる組み合わせでした。
3枚目:デザートは「Assortment of Sorbets | Fresh Berries | Crumble」。季節のソルベの盛り合わせに、フレッシュベリーとクランブルを添えた一品です。この日はマンゴー、オレンジパッションフルーツ、ストロベリーの3種類。暑さを感じる一日だったこともあり、爽やかな甘みと酸味が心地よく、旅の始まりにぴったりのデザートでした。
午後の走行ルートは、オーストリア・チロル地方からアルプス屈指の山岳道路を越え、イタリアの南チロル(アルト・アディジェ)地方へと抜けるルート。息を呑むような絶景と、スリリングなワインディングが連続する、本格的な山岳ドライブを存分に愉しめる道です。
世界中のドライバーやライダーが憧れるティンメルスヨッホ高山道路(Timmelsjoch High Alpine Road)は、44ものヘアピンカーブを持つ、標高2,509mの本格的なワインディングロード。ハードな道のりを越えた先には、迫力あるアルプスの絶景が待っていました。
そこから見渡す山々は、エッツタール・アルプス(Ötztal Alps)の主脈にあたり、日本ではなかなか目にすることのできない、標高3,000~3,400m級の荒涼とした巨峰が連なります。料金所を越えてほどなくすると、そこはもうイタリア。国境を越え、南チロル(アルト・アディジェ)地方へと入ります。

標高2,175mに位置するティンメルスヨッホ高山道路(Timmelsjoch High Alpine Road)の料金所で、車を並べて記念撮影。

イタリア側のダウンヒルは、崖沿いに造られたスリリングなワインディングロードが続き、息をのむようなドライビングを愉しめます。
峠の頂上付近は、夏でも残雪が見られるほどの荒涼とした岩山が広がるカルスト地帯。しかし、国境を越えてイタリア側へ下り始めると、景色は一変。次第に温暖で陽気な地中海側のニュアンスを帯び、やがて葡萄畑や美しい緑に覆われた渓谷へと、ドラマチックに変化していきます。


初日の走行距離は約600km。東京~大阪間に匹敵する距離を走り抜けた先で、お客様をお迎えしたのが「Arosea Life Balance Hotel(アロゼア・ライフ・バランス・ホテル)」です。
イタリア北部、ウルテン渓谷(Ultental)の湖畔に佇む最高級5つ星ホテルで、卓越したサステイナビリティとウェルネスのコンセプトが世界的に高く評価され、これまでにも数々の権威ある国際的な賞を受賞しています。
写真に見える池は、夏季には実際に泳ぐことができる、塩素を使用しない自然生体池「ナチュラル・ポン」。単なる「ため池」ではなく、「泳ぐエリア」と「再生エリア」に分かれ、微生物や水草の根が水を自然に循環・ろ過する仕組みを採用しています。
建物から客室の内装に至るまで、地元産の松材やウール、天然スレートなど、オーガニックで環境に配慮した素材を惜しみなく使用。館内には木々由来の「フィトンチッド」の香りが漂い、心身をリラックスへと導いてくれます。ディナーの時間までは、ホテルが誇る約6,000㎡のウェルネス空間で、ゆったりとお寛ぎいただきました。


「Arosea Life Balance Hotel」のレストランでは、ホテルが掲げる「自然との調和」と「健康」を徹底的に追求した、オーガニック料理を提供しています。地元に伝わる伝統的な南チロルの家庭料理をベースに、素材の持ち味を生かしながらヘルシーに仕上げた、イタリアン・モダン料理が特徴です。



ホテルの総料理長を務めるのは、エベレスト・ベラペトレラ(Everest Berapetrela)氏。環境に配慮したサステイナブルな食文化を追求するパイオニアとして知られるシェフです。
自ら地元の農家へ足を運び、厳選した新鮮なオーガニック食材を直接仕入れるなど、食材へのこだわりも徹底しています。料理には、ウルテン渓谷や南チロル地方の地元農家が育てた認証済みのオーガニック食材を中心に、地元で採れる野生のハーブや旬の新鮮な野菜をふんだんに取り入れています。
前菜は「Cauliflower Terrine with Cured Ham and Olive Focaccia(カリフラワーのテリーヌ 熟成生ハムとオリーブのフォカッチャ添え)」。北イタリア・南チロル地方で親しまれる熟成生ハムに、ワインが進む味わいの一品です。カリフラワーのムースに、カタバミを添えて爽やかなレモンを思わせる酸味を加えるなど、素材の組み合わせにもシェフのセンスが光ります。




1枚目:100%オーガニックの食材で仕上げた夏の冷製スープ「ガスパチョ(Gazpacho)」。完熟トマトの濃厚な旨みと爽やかな酸味が、長距離ドライブで疲れた体に心地よく染み渡ります。
2枚目:メインは肉料理と魚料理からチョイス。「Pan-Seared Red Snapper with Fennel, Purple Carrots and Sugar Snap Peas(赤フエダイのポワレ フェンネル、紫ニンジン、スナップエンドウ添え)」。イタリアから運ばれた赤フエダイに、アントシアニンを豊富に含む紫ニンジンを添えています。甘みの強い古代品種の紫ニンジンをはじめ、海の幸と山の恵みを一皿に凝縮した料理です。
3枚目:「Roast Beef with Potato Gratin and Mushroom Tartlet(ローストビーフ ポテトグラタンとマッシュルームのタルトレット添え)」。南チロル地方の豊かなアルプスで育った地元産の牧草牛をローストし、薄切りにしたジャガイモを何層にも重ねて焼き上げた、フランス・ドフィネ地方の伝統料理「グラタン・ドフィノワ」を添えています。マッシュルームのタルトレットも加わり、山の恵みを存分に味わえる一皿です。
4枚目:ディナーコースを締めくくるドルチェは「アマレット・ティラミス(AMARETTO-TIRAMISU)」イタリア伝統の琥珀色のリキュールを使った一品。上品でくどくない甘味が大人に嬉しいドルチェでした。
ゆっくりとお休みいただき、明日はイタリア北東部に位置するトレンティーノ地方を目指します。
2026年7月14日(火)DAY5
ツアーのスペシャリスト、アレックスが
「PARADISE ON EARTH」と称する、湖畔のホテルへ日帰りドライブ
ホテルは高地に位置しているため、連日ニュースで話題となっていたヨーロッパの熱波の影響も感じさせないほど、夏とは思えない涼しさでした。湿度も低く、朝晩は晩秋の日本を思わせるほど快適で、エアコンがなくても心地よく過ごすことができました。
2日目の往路は、北イタリアの静寂に包まれた秘境の渓谷から、南へ進むにつれて太陽が降り注ぐ陽気な地中海風リゾートへと、劇的に景色が移り変わる「南チロル〜ガルダ湖縦断ドライブ」です。
ウルテン渓谷(Ultental)からランチ会場へ向かう途中、ひと休みしようと立ち寄ったのが、ドロミテのフネス谷(Val di Funes)にある美しい村、サンタ・マッダレーナ(Santa Maddalena)。素敵な庭を備えた可愛らしいカフェを見つけ、ティータイムを愉しみました。
「ホテル・ガルニ・ヴァルトハイム(Hotel Garni Waldheim)」のカフェスペースで休憩。お客様同士、道中で目にした美しい景色や、それぞれの愛車についての話に花を咲かせていらっしゃいました。
ひと休みした後は、再び車に乗り込み、トレンティーノ地方を目指して走り出します。
途中、イタリア・ロンバルディア州、ガルダ湖の北西部に位置するトレモージネ・スル・ガルダ(Tremosine sul Garda)を経由し、世界的に有名な景勝ルート「ストラーダ・デッラ・フォッラ(Strada della Forra)」を走りました。
世界的に知られるスパイ映画の冒頭で、主人公が猛スピードのカーチェイスを繰り広げたことでも知られるこの道は、まさに映画ファンにとっての聖地。切り立った巨大な岩壁と狭いヘアピンカーブの間を、Audi R8がV10自然吸気エンジンのエグゾーストノートを響かせながら駆け抜けていきます。その姿を後方から眺めるという、これ以上ないほど贅沢な景色を愉しみました。


車列がゆっくりとロータリーに入ると、鉄とガラスを組み合わせたモダンなホテルのエントランスが見えてきました。今日のランチ会場であり、ツアーのスペシャリスト、アレックスが「Paradise on earth」と称した場所です。
1899年にガルダ湖畔に建てられた5つ星ホテル「Lido Palace(リド・パレス)」に到着しました。歴史ある建築とモダンなデザインが融合した館内には、今回のランチ会場「Lido Bar & Bistrot」があります。
イタリア北部、リーヴァ・デル・ガルダに位置する「Lido Palace」は、大自然が織りなす圧倒的な絶景と、19世紀末の貴族文化を思わせる気品を併せ持つ、ガルダ湖畔でも唯一無二の存在感を放つラグジュアリーホテルです。
ホテルが位置するガルダ湖最北端は、穏やかなブルーの湖面のすぐ背後に、アルプスの荒々しく雄大な山々がそびえ立つ、ダイナミックな地形が特徴。イタリア最大の湖であるガルダ湖の青い水面と切り立つ岩壁、そしてアルプスの風と地中海の穏やかな空気が交わるこの場所に、ベル・エポック様式の歴史的建造物が静かに佇んでいます。
「Paradise on earth」と語ったアレックスの言葉どおり、まさにここに楽園がありました。
同ホテルの厨房を統括するエグゼクティブ・シェフを務めるのは、Stefano Rossi(ステファノ・ロッシ)氏。世界的に知られる天才シェフ、ヘストン・ブルーメンタール氏のもと、ミシュラン2つ星レストランで研鑽を積んだ、卓越した技術を持つシェフです。




1枚目:前菜は、ピエモンテ州の伝統料理「Vitello Tonnato(ヴィテッロ・トンナート)」。仔牛のローストにツナソースを合わせ、ケイパーとJu(肉汁をベースにしたソース)を添えた冷製前菜です。伝統的な料理を洗練された一皿へと昇華しており、その美味しさに驚かされました。
2枚目:フォカッチャやグリッシーニとともに提供されたホイップバターと、ガルダ湖特産のオリーブオイル。そのあまりの美味しさに、皆さま帰りにわざわざ近くのお店へ立ち寄り、購入されるほどでした。
3枚目:ファーストコースは「Fusillone “Cacio e Pepe” with Scampi(手長エビとフジッローネのカチョ・エ・ペペ)」。ローマの伝統的なチーズと黒コショウのパスタ「カチョ・エ・ペペ」をベースに、シーフードとライムを効かせた、シェフならではの洗練された一皿です。日本ではあまり見かけない、4~5cmほどもある大ぶりのパスタ「フジッローネ」を味わえたことも、貴重な体験となりました。
4枚目:ドルチェは「Tiramisu with Homemade Ladyfingers(自家製ビスケットのティラミス)」。定番のティラミスを美しいケーキ仕立てに昇華した、シェフのシグネチャーディッシュとしても知られる一品です。最後を飾るにふさわしい、さすがの美味しさでした。
午後は自由行動。ホテル周辺にはガルダ湖畔の遊歩道「Lungolago(ルンゴラーゴ)」があり、雄大な山々と澄み渡る湖を眺めながら、サッビオナーラ城(Rocca di Riva)やアッポナーレの塔(Torre Apponale)など、湖畔の名所を巡ることができます。お客様はそれぞれ観光を愉しんだり、ご家族へのお土産を探したりと、思い思いの時間を過ごされました。
ホテルへ戻った後は、昨日と同じAudi Grand Tour専用スペースで乾杯。午後を自由に過ごせたこともあり、この日はツアーの中でもっともゆったりとした一日となりました。広々としたスパでくつろいだり、街を散策したりと、それぞれのペースで過ごされた皆さまから、愉しかったひとときのお話を聞かせていただきました。



1枚目:乾杯では、近隣のワイナリーで造られたワインや、名産地リモーネ・スル・ガルダのレモンを使ったリモンチェッロなど、日本ではなかなか味わえない、この土地ならではのお酒を愉しみました。
2枚目:昨日と同様、サラダやパンはブッフェスタイルで自由に愉しみ、料理はファーストコースからスタート。「Pasta e Fagioli with Shrimp(海老のパスタ・エ・ファジョーリ)」は、白いんげん豆(カネリーニなど)をニンニク、タマネギ、セロリ、トマト、ローズマリーやセージなどのハーブとともに煮込んだ、スープとシチューの中間のような濃厚な味わいが特徴のイタリアの伝統的な家庭料理です。海老を加えることで、海の恵みを取り入れたアレンジが加えられ、奥行きのある一皿に仕上げられていました。
3枚目:「Smoked Ricotta Timbale, Caponata, Saffron(スモークリコッタのティンバロ、カポナータ、サフラン)」。サフランソースを敷いたカポナータの上に、イタリアの伝統料理「ティンバロ」を添えた一皿です。ティンバロとは、具材を型に詰めて焼き上げる料理で、ここでは燻製したリコッタチーズをベースに、卵やクリームを合わせ、しっとりとふんわり焼き上げています。



1枚目:メインは魚料理と肉料理からチョイス。「Cod Fillet, Caponata, Saffron Sauce(真鱈のフィレ、カポナータ、サフランソース)」は、ふっくらと焼き上げた真鱈に、野菜の旨みが凝縮されたカポナータと香り豊かなサフランソースを合わせた一皿です。
2枚目:「Duck Breast, Pumpkin, Radicchio, Amarena Cherry(鴨胸肉のロースト、カボチャ、ラディッキオ、アマレーナチェリー)」。ローストした鴨胸肉に、カボチャとアマレーナチェリーのソースによる甘み、ラディッキオのほろ苦さを合わせた一皿です。甘みと苦みという対照的な味わいが鴨肉と絶妙に調和し、それぞれの素材の持ち味を引き立てています。
3枚目:デザートは「Prosecco Zabaglione, Ginger, Raspberries(プロセッコのザバイオーネ、ジンジャー、ラズベリー)」。ザバイオーネとは、卵黄に砂糖とアルコールを加え、湯せんにかけながら空気を含ませてふんわりと仕上げる、イタリアの伝統的なカスタードソースです。一般的にはマルサラワインを使いますが、ここではイタリアの軽やかなスパークリングワイン「プロセッコ(Prosecco)」を使用。驚くほど軽やかでフルーティーな味わいに、生姜のアクセントを加え、夏にふさわしい爽やかなデザートに仕上げられていました。
2連泊した大自然に囲まれたホテルとも、今日でお別れです。明日はイタリア北東部・ヴェネト州に位置する、ヨーロッパ屈指の高級山岳リゾート「コルティナ・ダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)」へ向かいます。
2026年7月15日(水)DAY6
世界自然遺産「THE DOLOMITES(ドロミテアルプス)」の山々に囲まれた
5つ星ホテルで過ごすラグジュアリーな1日
出発前のブリーフィングを終えると、いよいよ旅のハイライトである世界遺産・ドロミテに向けて出発です。
ウルテン渓谷を下り、ボルツァーノ(Bolzano)の街を抜けて「ヴァル・デガ(エガ渓谷)」へ。最初は深い岩の峡谷を縫うように走る道が続きますが、徐々に標高を上げ、ノーヴァ・レヴァンテ(Nova Levante)を過ぎると視界が開け、爽快な高原ドライブへと変わっていきます。
ドロミテといっても、その広さは東京23区の約2.3倍。単一の山ではなく、北イタリアの3州(ヴェネト、トレンティーノ=アルト・アディジェ、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア)にまたがる、広大な山岳地帯です。
経由地の「カレッツァ湖」は、「ドロミテの真珠」や「虹の湖」と称される絶景スポット。背後にそびえるラテマール山の鋭い岩肌と、濃緑の針葉樹林が、クリスタルのように澄んだエメラルドグリーンの湖面に美しく映り込みます。朝の光が差し込む時間帯には、思わず言葉を失うほどの美しい光景が広がります。
カレッツァ湖を出発し、ファッサ渓谷(Val di Fassa)を北上。そこからドロミテドライブの王道にして、最高峰の峠のひとつ「セッラ峠(Passo Sella/標高2,218m)」へと駆け上がります。ヘアピンカーブが連続しますが、路面は美しく整備され、視界も常に開けているため、アドレナリンが湧き上がるようなエキサイティングなワインディングを愉しめます。
どこを見渡しても、日本では目にすることのできない壮大な景色が広がります。はるばる車を走らせてここまで来たからこそ出会える景色なのだと実感するほど、コーナーを曲がるたびに次々と絶景が現れ、その迫力に圧倒されます。あまりの情報量に、思わず脳内の処理が追いつかなくなるほど。一日でこれほど壮大な景色を目にしたことが、今でも信じられないほどの感動でした。


感動的な絶景を眺めながら辿り着いた本日のランチ会場は、ドロミテ山塊、南チロルのセルヴァ・ディ・ヴァル・ガルデーナ(Selva di Val Gardena)にある「Chalet Gerard(シャレー・ジェラール)」です。
目の前には「サッソルンゴ」の圧倒的な大岩壁がそびえ立ち、まさに絶景の特等席。テラスからは、雄大なガルデーナ渓谷のパノラマを一望することができます。




1枚目:前菜として登場したのは、南チロルの伝統的な冷製オードブルの盛り合わせ「Tiroler(ティローラー)」。南チロル地方には「マレンデ(Marende)」と呼ばれる伝統的な軽食文化があり、木製のプレートに地元の特産品を美しく盛り付けて愉しむのが特徴です。地元の乳製品やシャルキュトリーなど、南チロルならではの味わいを愉しめる一皿でした。
2枚目:前菜とともに提供されたのは、南チロルを代表する3種類の伝統的なパン。奥にある「Schüttelbrot(シュッテルブロット)」は、非常に薄くパリパリとした食感が特徴のクラッカーのようなライ麦パン。右側の「Vinschger Paarl(フィンシュガー・パール)」は、ライ麦粉をベースにした、やや色が濃く、ずっしりとしたパンです。そして「Pusterer Breatl(プステラー・ブレアトル)」は、プステル渓谷(Val Pusteria)発祥の伝統的な丸型ライ麦サワードウブレッドです。
3枚目:セコンドは、南チロルを代表する伝統的な郷土料理「Knödel(クノーデル)」。2種類が用意され、白いクノーデルは「Cheese Knödel(チーズ・クノーデル)」で、地元産の濃厚なアルペンチーズを練り込み、コクと旨みを愉しめます。もう一つの「Spinach Knödel(ほうれん草のクノーデル)」は、新鮮なほうれん草をたっぷりと練り込んだ、色鮮やかで味わい深い一品。仕上げに溶かしバター、パルメザンチーズ、チャイブ(西洋あさつき)を合わせ、濃厚でリッチな味わいに仕上げられていました。
4枚目:ドルチェは、南チロルやオーストリアを代表する伝統的なデザート「Apfelstrudel(アプフェルシュトゥルーデル/リンゴのシュトゥルーデル)」。南チロル地方はリンゴの一大産地として知られ、アルプスの清らかな水と豊かな日照に恵まれて育った高品質なリンゴが、シュトゥルーデルの美味しさを引き立てています。薄く伸ばした生地にたっぷりのリンゴを包み込んだ、素朴ながらも奥深い味わいのデザートです。
美味しい料理を堪能した後、午後はガルデーナ渓谷の絶景ロッジを出発し、さらにドロミテの核心部を東へと進む「ドロミテ2大名峠を制覇する、最高峰の山岳グランドクルーズ」へ。
出発してすぐに、ドロミテ屈指の美しい景観を誇る「ガルデーナ峠(Passo Gardena)」へアプローチします。短いヘアピンカーブを繰り返しながら一気に標高を上げ、峠を越えると、アルタ・バディア(コルヴァーラ)の美しい谷へ向かって爽快に駆け下りていきます。
左手には巨大な屏風のようにそびえ立つ「サッソ・デ・ラ・クローチェ」などの鋭い峰々、右手には「セッラ山塊」の剥き出しの巨大な岩壁が迫り、まるで巨岩の回廊を駆け抜けるような、神々しい景色が続きます。標高2,121mの峠の頂上からは、これから向かうバディア渓谷の緑豊かな大パノラマを一望できます。



ファルツァーレゴ峠からアラッバ(Arabba)の街を経由し、ドロミテの名峠のひとつであるポルドイ峠(Passo Pordoi/標高2,239m)へ。さらにサッソルンゴ山を望みながらガルデーナ峠(Passo Gardena)へと向かいます。
この一帯は、切り立った灰白色の岩山、いわゆる白雲岩(ドロマイト)が連なる世界遺産・ドロミテ山塊の核心部。約45~60kmにわたって、巨大な岩壁のすぐ足元をヘアピンカーブで駆け抜けるような、大迫力の絶景ロードが続きます。高揚感も最高潮に達するなか、数々の名画のロケ地にもなった美しい街、コルティナ・ダンペッツォへと向かいます。
山を下るにつれて、荒々しい岩の世界から美しい針葉樹林と広大な高原の景色へと移り変わり、やがて前方には、すり鉢状の美しい盆地にオレンジ色の屋根が連なるコルティナ・ダンペッツォの街並みが、ドラマチックに姿を現します。
「Grand Hotel Savoia Cortina d’Ampezzo, A Radisson Collection Hotel
(グランド ホテル サヴォイア コルティナ ダンペッツォ、ラディソン コレクション ホテル)」
1912年創業、110年以上の歴史を誇る最高級5つ星ホテル。コルティナ・ダンペッツォの街の発展と華やかな社交界の歴史とともに歩んできた、最高峰の格式を備えた老舗のランドマークです。
創業当時、この地域はまだイタリアではなく、オーストリア=ハンガリー帝国の一部でした。以来、社交界のメッカとして多くの著名人を迎え、ゲストブックには、ウィンストン・チャーチル、フランクリン・D・ルーズベルト、ソフィア・ローレン、オードリー・ヘプバーンをはじめ、名だたる人物の名前が刻まれています。また、その美しい街並みを舞台に、数々の映画作品も撮影されてきました。
ホテル到着後は、街を散策したり、ドロミテエリア最大級となる約1,000㎡の「サヴォイア・スパ」や客室でゆったりとお過ごしいただきました。その後はカクテルバーに皆さまで集まり、乾杯。ディナーはホテル内の「1224 Restaurant(1224 レストラン)」へ移動し、シャンパーニュで改めて乾杯しました。
同レストランのエグゼクティブ・シェフを務めるのは、ルイージ・サルサーノ(Luigi Sarsano)氏。ミシュランガイドにも掲載されているレストランで、ドロミテ・アンペッツォ地方の郷土料理への深い敬意を大切にしながら、現代的な感性で昇華させた料理を得意としています。




1枚目:乾杯は、王室御用達の高級シャンパーニュ・メゾン「ペリエ・ジュエ」の「グラン・ブリュット(Perrier-Jouët Grand Brut)」。1811年創業のフランスを代表する名門シャンパーニュ・メゾンが手掛ける、華やかな一杯でディナーの幕が開きました。
2枚目:「Angus Tartare(アンガス牛のタルタル)」。ポレンタ・チップス(Polenta Chips)を添えた一皿です。ポレンタとは、北イタリアで親しまれている伝統料理で、トウモロコシの粉を煮て作る料理。ここではポレンタを薄く伸ばして焼き上げ、香ばしいチップスに仕立てています。一般的なパンではなく、北イタリアらしいポレンタを添えることで、郷土色を感じさせる前菜に仕上げられていました。
3枚目:セコンドは「Nerano(ネラーノ)」。南イタリア・カンパーニア州、ソレント半島のネラーノ村で生まれた郷土料理「Spaghetti alla Nerano(スパゲッティ・アッラ・ネラーノ)」にインスパイアされた一品です。「Provolone del Monaco DOP(プロヴォローネ・デル・モナコDOP)」という希少なチーズとズッキーニを使用。アジェロレーゼ(Agerolese)という希少な在来種の牛のミルクから作られ、最低6カ月以上熟成させたチーズは、バターのような濃厚なコクに加え、ピリッとしたスパイシーな余韻が特徴です。揚げたズッキーニの甘みと組み合わせることで、ネラーノならではの奥深い味わいに仕上げられた、こだわりの一皿でした。
4枚目:メインは、上質なアンガス牛のリブロースを豪快かつ絶妙な火入れで仕上げた「Angus Entrecôte(アンガス牛のアントルコート)」。肉本来の旨みを存分に引き出す絶妙な焼き加減で、素材の力強い味わいを堪能できる一皿でした。



1枚目:「Tiramisu(ティラミス)」。北イタリア発祥とされる、イタリアを代表する郷土菓子です。コーヒー(エスプレッソ)とリキュールをたっぷり染み込ませたビスコッティ・サヴォイアルディ(フィンガービスケット)を土台に、濃厚でなめらかなマスカルポーネクリームを重ねています。添えられたベリーの爽やかな酸味が、濃厚な味わいのお口直しにぴったりでした。
2枚目:「Crème Brûlée(クレームブリュレ)」との説明を受けましたが、実際に口にすると、レモンとシナモンを思わせる風味が印象的でした。サルサーノシェフは、南イタリアや地中海沿岸のエッセンスを取り入れた料理を得意としていることもあり、「もしかすると、スペイン・カタルーニャ地方発祥の『クレマ・カタラーナ(Crema Catalana)』なのでは?」という話題で、皆さま盛り上がりました。
3枚目:「Piccola Pasticceria(ピッコラ・パスティッチェリア=小さな菓子)」として提供されたのは、ピエモンテ州の銘菓「Cantucci(カントゥッチ)」や、イタリアの伝統的なジャムタルト「Crostata(クロスタータ)」など。ここでしか味わえない郷土色が随所に盛り込まれた小菓子の数々に、旅をしている実感が一層深まり、幸せな気分に包まれました。
2026年7月16日(木)DAY7
さようならチロルの山々
旅が終わってしまう寂しさを胸に、一路ミュンヘンを目指す


名残惜しいホテルを後にする前に、皆さまで記念写真を一枚。写真左奥にそびえ立つ岩山は、トファーネ山塊(Le Tofane)の一部である「トファーネ・ディ・メッツォ(Tofana di Mezzo)」(標高3,244m)です。2026年2月に開催された「ミラノ・コルティナ・ダンペッツォ冬季オリンピック」では、アルペンスキー競技などが、まさにこのトファーネの斜面で行われました。


イタリア・オーストリア国境に位置する、標高2,052mの山岳峠「スターラーザッテル(Staller Sattel)」から、車でわずか20分、約15kmほどの場所に、世界遺産・ドロミテを代表する名湖の一つ「ミズリーナ湖(Lago di Misurina)」があります。
湖のすぐ背後には、ドロミテを代表する名峰の一つ「カディニ・ディ・ミズリーナ(Cadini di Misurina)」の鋭く切り立った岩峰がそびえ立ちます。湖の奥に見える大きな黄色い建物は、「ピオ十二世研究所(Istituto Pio XII)」。かつて王室の夏の滞在先として利用されていた、歴史ある建物です。
その後は、美しいアルプスの裾野を走りながら再びオーストリアへ。ツアー最後の食事を愉しむため、キッツビューエル近郊に位置する有名な5つ星リゾート「Bio- und Wellnesshotel Stanglwirt(シュタングルヴィルト)」へと向かいました。
「Stanglwirt(シュタングルヴィルト)」は、400年以上の歴史を誇る、ヨーロッパを代表する伝説的な5つ星バイオ・エコツーリズム&ウェルネスホテルです。
シュタインキエフェル(ツィルベン材)を使用した木造建築による温かみのある空間が特徴で、広大な自社農園やアルプスの牧場も所有。そこで生産された新鮮なミルクやチーズ、バターをはじめ、自家製パンやチロル伝統の肉料理、名物のシュニッツェル、カイザーシュマレン(パンケーキデザート)など、地元の豊かな食文化を存分に堪能できます。
ホテル内のガストホフ(レストラン)にある「Kuhstallstube」は、ガラス越しに本物の牛舎を眺めながら食事を愉しめる、世界的にもユニークなダイニングスペース。牛たちが過ごす様子を眺めながら、名物のシュニッツェル(仔牛のカツレツ)を味わうというシチュエーションには、「これもヨーロッパ流のブラックユーモアなのでは?」と、思わずざわついてしまいました。しかし、そこにはきちんとオチが。「安心してください。彼らは乳牛なので、食べられません」とのことでした。
観光農園のような雰囲気を漂わせながらも、実はミシュランガイドにも掲載されている本格的なレストランです。自社農場で生産するオーガニック食材を中心に、地域の旬の素材を取り入れ、サステイナブル(持続可能)な調理プロセスを徹底。こうした取り組みが評価され、「Green Chefs」の公式パートナーにも認定されています。地元の食材と環境に真摯に向き合う、シュタングルヴィルトならではのダイニングです。



1枚目:レストランの名物メニュー「Stangl's Crispy Salad(シュタングル・クリスピー・サラダ)」。野生のハーブ(ワイルドハーブ)と、みずみずしい生の根菜を組み合わせた、彩り豊かなサラダです。素材本来の味わいを引き立てる、爽やかで軽やかなライム・ヴィネグレットで和えています。
2枚目:オーストリアを代表する伝統料理「Wiener Schnitzel vom Kalb(ヴィーナー・シュニッツェル/ウィーン風仔牛のカツレツ)」。本格的なヴィーナー・シュニッツェルは仔牛肉を使用するのが伝統的なスタイルです。付け合わせには「Petersilienkartoffeln(パセリポテト)」を添えています。茹でたジャガイモに溶かしバターと刻みパセリを絡めた、オーストリアの定番の付け合わせです。塩味の効いたカツレツには、甘酸っぱい「Preiselbeeren(コケモモ)」のジャムを添えるのがオーストリア流。肉の旨みと衣の香ばしさに、ベリーの甘酸っぱさが絶妙にマッチします。甘いものと塩味の組み合わせは、やはり世界共通の美味しさです。
3枚目:デザートは「Quark Mousse with Mango Coulis(クワルクムース マンゴー・クーリ添え)」。ドイツ語圏で親しまれている乳製品「クワルク(Topfen)」を使った、軽やかなムースです。ヨーグルトとサワークリームの中間のような、心地よい酸味とコクが特徴のフレッシュチーズで、マンゴー・クーリの濃厚でトロピカルな甘みが、その爽やかな味わいを引き立てています。
皿には、薄くスライスして乾燥させたドライパイナップルを添え、華やかな彩りとパリパリとした食感をプラス。ベースにはザクザクとしたクランブルを敷き、奥にはリゾートのロゴ「Stanglwirt」がプリントされた特製チョコレートプレートをあしらっています。見た目にも愉しく、さまざまな食感と味わいを一皿で愉しめるデザートです。
さて、いよいよツアー最後の走行です。
どのグランツアーでも、最後の区間を走るときには、決まって寂しい気持ちになります。旅が終わってしまうことへの寂しさはもちろんですが、それ以上に胸を締め付けられるのが、ここまで旅をともにしてきた皆さまとの別れです。ステアリングを握りながら、この旅で訪れた場所や、美しい景色、一緒に過ごした時間を振り返っていると、さまざまな思いが込み上げてきます。愉しかった時間ほど、終わりはあっという間。そんなことを実感しながら、最後の道を走り抜けます。
国境を越えてバイエルン州へ入ると、それまで目の前に迫っていた険しいアルプスの山々が、次第に遠ざかっていきます。代わって視界に広がるのは、見渡す限りの広大な麦畑や深い緑の森、そしてバイエルンののどかな赤い屋根の村々。旅の始まりに見た「平穏なドイツの風景」へと、少しずつ戻っていきます。

無事にミュンヘン空港まで戻ってきました。

振り返れば、旅の始まりは、モータースポーツの聖地を揺らすエキサイティングな鼓動とともに幕を開けました。イギリス・Goodwoodの格式高い空気の中、これから始まる旅への期待に胸を膨らませながら、私たちはミュンヘン、そして遥かなるアルプスの峰々を目指してステアリングを握りました。今回の旅の相棒はAudi。ただの移動手段ではなく、刻一刻と表情を変える大自然と向き合い、路面を確実に捉えながら走るためのパートナーです。ミュンヘンのアウトバーンでは、その圧倒的なパフォーマンスで遠くに見える山々を目指して走り、旅は一気に南チロルへ。そして、世界遺産・ドロミテの懐へと進んでいきました。イタリアとの国境を越え、目の前に現れたのは、思わず言葉を失うほどの絶景。鋭くそびえ立つ岩峰を背景に、鏡のような水面を湛えるミズリーナ湖。南チロルの玄関口、ヴェルシャコ(Versciaco)のストレート。Audiのコックピットから眺めるすべての景色が、まるで映画のワンシーンのように流れていきます。過酷なドライビングをともにした仲間たちと、訪れた土地ならではの恵みを五感で味わう時間は、何ものにも代えがたい贅沢でした。そして、バイエルンの美しい街、バート・テルツをかすめながら、旅の起点であるミュンヘンへと戻ってきました。無事に完走した後も、手に残るのはステアリングを握った感触と、手渡された一枚の参加証明書。
「世界には、車でしか出会えない美しさがある。」
そのことを実感させてくれた、贅沢で、刺激的で、あまりにも濃密な7日間のAudi Grand Tourでした。Audiのエンジンを止めた今も、目を閉じれば、あのとき見た絶景が鮮明に浮かび上がります。いつかまた、あのアルプスの頂で、Audiを皆さまとともに走らせたい。そう、心から願っています。
素晴らしい旅をご一緒いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
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