大人が愉しむモータースポーツテーマパーク

Audi Racing Park Event Report

筆者: モータージャーナリスト 大谷達也

茂原ツインサーキットを舞台に走りをとことん愉しむ
モータースポーツイベント開催

10月9日と10日の2日間、千葉県の茂原ツインサーキットにおいて、アウディジャパン販売主催のAudi Racing Parkが開催されました。これは最新のAモデル、Sモデル、RSモデルを茂原ツインサーキットの東コースで比較試乗するとともに、同じサーキット内の西コースではレーシングカートを体験できるという盛りだくさんのイベント。両日ともに多くのお客様が全国から参加されました。

AudiのラインアップがAモデル、Sモデル、RSモデルの順に、よりスポーティなキャラクターとなっていくことは皆さんもご存じのとおり。ただし、たとえばAudi A4、S4、RS4の3台を立て続けに乗り比べ、それぞれの世界観の違いをしかもサーキットでご体験いただくチャンスは、これまでなかなかありませんでした。いっぽうで、走る機能だけを凝縮したレーシングカートの奥深いドライビングを経験された方も、決して多くはないはず。そこで今回のイベントは、その両方を1日で味わっていただくことにより、スポーツドライビングの楽しさ、そしてAモデル、Sモデル、RSモデルのそれぞれの魅力を再確認していただくことを目的として開催されました。参加者はアウディジャパン販売のウェブサイトを通じて申し込まれた方々で、必ずしもAudiの現オーナーとは限りません。また、姫路や大阪といった遠方から参加された方がいらっしゃったことも、今回のイベントの特徴といえます。
 自動車ライターの私、大谷達也もこのイベントにお邪魔してきたので、ここで当日の様子を振り返ってみましょう。

9日、10日ともに朝9時に茂原ツインサーキットに集合。今回はご同伴者と一緒に参加することもできましたが、3割近いお客様が奥様やご友人を伴っていらっしゃったことも印象的でした。なお、車両のステアリングを握れるのは参加者ご本人に限られますが、レーシングカート走行以外は同乗も可能なので、多くのご同伴者様がイベントを楽しんでいらっしゃるように見受けられました。
 簡単なオリエンテーションを行ったのち、参加者の皆さまは2グループに分かれ、いっぽうのグループはAudiのサーキット走行、もういっぽうのグループはレーシングカート走行を体験されることになります。そしてランチタイムを挟んで、午後はもうひとつのプログラムをご体験いただきます。両グループとも内容は同じで、体験される順番が異なるだけですが、ここでは、先にAudiのサーキット走行、続いてレーシングカートを体験された方を例にとって、当日の内容をご紹介いたします。

サーキットでAudiのポテンシャルを存分に体感

 東コースでは、Audiドイツ本国の公認インストラクター陣から皆さんにまずプログラムの概要をご説明申し上げました。この日のために、東コースにはクリッピングポイントを示すパイロンがコース脇に並べられたほか、左右に素早く切り返すスラロームコース、そして全開加速に続いてフルブレーキングを体験するセクションなどが設けられています。参加者の皆さんは、各インストラクターがドライブするR8に先導される形で、このコースを数周走行します。そして走行が終わると次のモデルに乗り換えるという形で、計6台のAudiにご試乗いただきました。
 参加者のなかには「サーキット走行は初めて」とおっしゃる方が少なくありませんでしたが、それでも皆さんスムーズなハンドルさばきでサーキット走行を楽しんでいらっしゃる様子でした。走行後の感想をうかがったところ、「Aモデルの走りがとても活発で驚いた」とお話しになるお客様が多かったことが印象的でした。さらにSモデルの力強い加速感、RSモデルの強烈な刺激感などに惹かれたとおっしゃる方も少なくありませんでした。
 およそ3時間の走行を終えたところで昼休みとなります。今回は感染症予防の観点から、通常のケータリングではなく、お弁当をご用意させていただきました。ただし、お食事はミシュラン3つ星レストラン出身のシェフも在籍するフォリクラッセの謹製で、素材、味つけ、見ためまでこだわり抜かれたお料理。内容も13種類と豊富で、大満足のボリュームでした。

シンプルながら奥深い、レーシングカートを満喫

続いて午後はレーシングカート走行を楽しんでいただきました。
 こちらも初体験とおっしゃるお客様は少なくありませんでしたが、まずは4ストロークエンジンの入門用カートで操作や感触に慣れていただくとともに、コースを習熟していただきました。今回はインストラクターとしてレーシングドライバーの久保凜太郎選手にご登場願い、レーシングカートの走らせ方やコース攻略のポイントなどを解説していただきましたが、その軽妙なトークに会場は何度も爆笑に包まれました。また、久保選手のアドバイスもあって、皆さんのタイムはぐんぐんと短縮。希望されるお客様には、4ストロークエンジンよりもはるかに俊敏で本格的な走行が体験できる2ストロークエンジンのレーシングカートにもご試乗いただきました。

サーキット走行、そしてレーシングカート走行のご体験が終わったところで記念撮影(都合により2日目はランチタイムに実施)を行ない、皆さん笑顔で写真に収まっていただきました。
 そして閉会式では4ストロークカートでトップタイムを出した方、そして2ストロークカートで上位3名のタイムを記録された皆さんに記念品を贈呈。主催者の挨拶やインストラクターからの総評を経てお開きとなりました。
 なお、2日間を通じてアクシデントは一切ありませんでした。これについてはインストラクターを始めとする関係者の周到な準備にくわえ、参加者の皆さんが安全にご留意くださった賜であり、この点は主催者一同、深く感謝しております。
 それ以上に印象的だったのは、Audiとレーシングカートの魅力に触れた皆さんが、満面の笑みを浮かべながら家路につかれたことにあります。当日行なったアンケートでも「とても有意義で楽しいイベントでした」「こういうイベントを是非また開催してください」「カート走行が特に楽しかった」というお言葉をたくさん頂戴しました。ここで主催者に成り代わって深く御礼申し上げます。

 ところで、このイベントで私はなにをしていたかといえば、サーキット走行の合間に皆さんにお声がけし、各モデルの印象をうかがうとともに、日ごろ感じていられる疑問などにお答えしました。もしも、私のお話が皆さんの今後のクルマ選びに役立つことができたなら、これ以上の喜びはありません。
 こうしてイベントは皆さんの笑顔に包まれて幕を閉じました。皆さんのアンケート結果に勇気づけられたアウディジャパン販売の担当者は早くも次の開催を検討し始めているようなので、もしも第2回が開催されるようでしたら、皆さんふるってご参加ください。それではまた、Audi Racing Parkでお目に掛かりましょう!

PROFILE

モータージャーナリスト/AJAJ会員/
日本モータースポーツ記者会会員
大谷達也

大学卒業後、電機メーカーの研究所にエンジニアとして勤務。1990年に、二玄社に入社し、CAR GRAPHIC編集部に配属。2002年、副編集長に就任。2010年よりフリーランスのライターとして活動を開始。現在は自動車雑誌、ウェブサイト、新聞、一般誌などに記事を寄稿。2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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