2018年4月掲載
quattroと、それを生みだした
Audiの考え方とは…
Audi R8 LMSを駆り、SUPER GTに挑むAudi Team Hitotsuyama。
極限状態でAudiを操る彼らにAudiの代名詞でもある“quattro”の魅力や、その背景にあるAudiのクルマへのこだわりについて語ってもらった。
※Audi Japan Salesは「Audi Team Hitotsuyama」のオフィシャルスポンサーです。
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Profile
1994年レースデビュー。2001年からル・マン24時間耐久レースに参加、2004年にはAudiを駆る日本人として唯一の総合優勝を果たす。自称「日本で一、二を争うAudiオタク」。好きなAudi車はAudi RS6。
2013年レースデビュー。翌年より戦場をSuper GTに移し躍進を続ける若手のホープ。今年よりAudi Team Hitotsuyamaでハンドルを握る。好きなAudi車は、使い勝手と性能のバランスが良いAudi S4 Avant。
Hitotsuyama Racing代表。2011年、GT300クラスに日本ではじめてAudi R8 LMSで参戦。以来、ノウハウとスキルを磨き続け、Audi車の扱いにかけては日本一のチームと自負する。好きなAudi車は、レースでもプライベートでもAudi R8。
レーサーだからこそわかるquattroのフィーリング
レーサーだからこそわかるquattroのフィーリング
荒:Audiは、オフロード車だけのものだった4WDを世界に先駆けて乗用車に搭載しました。もう40年近く前のことです。しかも全車種に一律のシステムを搭載するのではなく、車種ごとにセッティングが最適化されていますね。私たちのようなレーシングドライバーならそれが実感できますし、また走りを楽しめるポイントでもあります。
富田:4WDとはいっても、ベースとなる車両によってクセがでるのが普通。しかし、Audiの場合はそれを感じさせないですね。極めて自然な運転フィーリングなのに、トラクションがしっかりと安定してかかっているのをすべての車種で感じますね。
一ツ山:日常の走行でも、特に路面状態が悪い時には安定性の高さは実感できますね。しかも、それを単に『4WD』と呼ばずに『quattro』と名付けたのも、Audiの自信と、おしゃれなセンスの表れを感じます。
他社の4駆と比べたquattro、そしてAudiの優位点
荒:quattroの走行性能の高さは、クルマ全体の軽さによる恩恵が大きいですね。アルミモノコックの軽量で強靭なフレームと、常に時代の最先端を誇る高度なシステムによって駆動ロスを減らすことで、4輪駆動なのに燃費も悪くなっていない。やはりquattroは、Audiの歴史を築いてきた中核技術の一つなんだなと思います。
富田:クルマ自体の軽さと軽量なquattroシステムは、レースシーンでは強力な武器になりますね。他車より一瞬ブレーキングを遅らせることができる。コーナーの突っ込みでライバルを追い抜くことも可能です。
一ツ山:それでいて、国産車だと低燃費化のために強度を下げてしまいそうなパーツでもAudiはしっかりと作られていて耐久性も高い。軽くて壊れないというのは市販車はもちろん、耐久レースでも有利になります。
ドライバーのためにAudiが追求するこだわり
富田:Audiは、ハイレベルな安全性能を追求し続けているメーカーです。その結論の一つが走行安定性を高めることで、それが具体化したのがquattroのシステムだったわけです。
荒:クルマ本来の目的をAudiは見失ってはいません。そのこだわりは、走行性能はもちろん、ユーザーインターフェイスにも表れています。キャビンは『ゆりかご』のように包まれる構造になっていて、運転姿勢も自然で疲れにくいため運転ミスも少なくなりますね。
富田:レーシングカーのR8 LMSも市販車と内装はほぼ同じなのですが、スイッチ類の配置にも違和感がない。これはレーシングカーとしては異例。些細な部分にもドライバーが運転に集中できるように配慮されていることを実感します。
極限のレースシーンで安全性を実感する瞬間
荒:ここ最近では、マトリクスLEDヘッドライトですね。デザイン性が注目されがちですが、ヘッドライトの最大の目的である、前方を
はっきりと照らし出す能力も素晴らしい。レースにおいては夜間に300km/h近い速度で走行していても1kmほど先まで見える。恐怖を感じることはありません。この技術を市販車の規格にあわせさらっと採用しているのがAudiのすごいとこ。もちろん、オーナーの方も実感されているでしょう。
富田:乗りやすく扱いやすく、またクルマからのフィードバックもわかりやすいです。さらにクルマ自体の安全対策が優れていて、廃車になるほどの事故でもドライバーは守られるというハイレベルな安全性能を実現していますね。
一ツ山:レースシーンではクラッシュも付きもの。A1ワンメイクレースではクラッシュして全損したこともあったのですが、ドライバーは無傷。何事もなかったかのように自分で降りてきて、ホッとしたこともありました。
洗練されたquattroシステムをはじめ、軽量で剛性の高いフレーム、コントロールに集中できるメーターやスイッチの配置など、極限の世界に挑むレーサーの視点からもAudiの先進性がうかがえた。圧倒的な信頼を寄せ、Audi R8 LMSを駆るAudi Team Hitotsuyama。今後の彼らの活躍にも注目だ。
※Audi Japan Salesは「Audi Team Hitotsuyama」のオフィシャルスポンサーです。